Claudeの「Projects」が全面刷新、フォルダから会話型オーケストレーションへ
✔ 事実確認済み(2026-09-21):記事中の事実 25 件を出典の本文と照合しています。
Anthropicは2026年9月17日、Claude Codeの「Projects」機能を刷新したと発表した。従来のフォルダで会話や資料をまとめる形式から、1つの会話でClaudeが複数の作業を並行して指揮する形式に変わる。Claude CodeやClaudeを業務で使い、複数の作業を同時に進めたい方に向けて、公式発表とドキュメントをもとに変更点・対象プラン・ベータの利用条件・注意点を整理する。
何が変わったのか:フォルダから会話へ
公式ドキュメントによると、これまでのProjects(claude.aiのチャットやCoworkで提供されてきたもの)は「会話と参考ファイルをまとめるだけで、スレッドやコーディネーターを持たない」仕組みだった(“the earlier Projects experience…which groups conversations and reference files without threads or a coordinator”)。
刷新後のProjectsは、1つの継続的な会話でClaudeが関連する一連の作業を指揮する仕組みに変わる。公式ブログでは新しい仕組みを次のように説明している。
“Claude scopes the request, delegates the work, coordinates parallel threads, reviews the outputs, and assembles the finished result.” (Claudeが依頼の範囲を見極め、作業を割り振り、並行するスレッドを指揮し、成果物を確認して、最終的な結果をまとめる)
新しい仕組み:スレッドとコーディネーター
公式ドキュメントでは、刷新後のProjectsを構成する要素を次のように説明している。
- プロジェクトの会話:Claudeがコーディネーターとして動く、長く続く1つのセッション。送られた依頼のうちどれをスレッドにするかを判断し、開始した各スレッドの状況を把握する。
- スレッド:実際に作業する側。それぞれが独立したクラウドセッション(Claude Codeが手元のマシンではなくクラウド上で動く仕組み)として動き、専用のブランチで作業し、必要に応じてプルリクエストを開く。
- 各スレッドが最初から持っているもの:プロジェクトのリポジトリやファイル、指示・メモリ、各リポジトリの
CLAUDE.mdやスキル、claude.aiアカウントのコネクタ、ネットワークアクセスなどを設定するクラウド環境。 - Overviewパネル:すべてのスレッドの状態を確認できる画面。「Ready for review(レビュー待ち)」「Waiting on you(対応待ち)」「Working(作業中)」「Landing(マージ待ち)」「Idle(待機中)」「Resolved(完了)」の6つの状態でスレッドをグループ分けする。
共有メモリと使いどころの例
公式ブログでは、スレッド間で共有されるメモリについて次のように説明している。
“Every thread now adds to and draws from a shared memory, reducing the need for complex prompt engineering.” (すべてのスレッドが共有メモリに書き込み、そこから読み取るようになり、複雑なプロンプト設計の必要性を減らす)
具体例として、“Claude can remember the release moved to Friday, why the export was dropped, or who to check in with before touching the billing service.”(リリースが金曜に延期になったこと、エクスポート機能を見送った理由、課金サービスに触れる前に確認すべき相手など)を挙げている。
公式ドキュメントでは、Projectsが向く作業の例として次のようなケースを挙げている。
- 複数のリポジトリにまたがる1つの目標(例:すべてのサービスを新しいlint設定に合わせる)
- 継続的に依頼が発生する領域(あるサービスのバグ報告やレビュー依頼を都度投げ込む運用)
- 1回のセッションでは収まらない大きな開発・移行作業
- コードを伴わない作業(契約書フォルダやサポートチケットの束から、よくある問い合わせパターンを探すなど)
対象プラン・ベータの利用条件(2026年9月時点)
公式ドキュメントとブログを踏まえると、2026年9月時点の対象範囲は次の通り。
| 項目 | 内容(2026年9月時点) |
|---|---|
| 対象プラン | Pro・Max(“Projects are in public beta on Pro and Max plans”) |
| 現在の対象者 | クラウドセッションを使ったことがあり、claude.aiのチャットやCoworkに既存のプロジェクトがないアカウントから順次展開 |
| Team・Enterprise | まだ利用不可(“They aren’t available on Team or Enterprise plans yet”) |
| 今後の展開予定 | 公式ブログでは、今後1週間ほどでより多くのClaude Codeユーザーへ拡大し、その後チャット・Coworkを含む全Claude、Team・Enterpriseプランへ順次対応するとしている |
| 利用開始場所 | claude.ai/codeのサイドバー、デスクトップアプリのCodeタブ、モバイルアプリ |
| 表示されない場合 | waitlistへの登録が案内されている |
料金プラン自体の変更については、参照した公式情報の範囲では明確な言及はない。展開状況は今後変わる可能性があるため、利用前に公式サイトで最新状況を確認してほしい。
内部リンク: Anthropicは同じ時期に、Claude Coworkをチャットへ統合する変更も発表しており、あわせて確認しておくと今回のProjects刷新の位置づけがつかみやすい。詳しくはClaude CoworkがChatに統合、Docs・Slides・Design機能まとめを参照。
旧Projects(チャット・Cowork)との違いと注意点
公式ドキュメントは、刷新前後の違いと、ベータ版であることに伴う制約を次のように整理している。
- 旧Projects(claude.aiのチャットやCoworkで使えるもの)は、スレッドやコーディネーターを持たず、会話と参考ファイルをまとめるだけの仕組みだった。刷新版が届くまでは、これまで通り動作し続ける。
- ベータ期間中は、組織レベルの管理機能がまだない(“There are no organization-level controls for projects during the beta”)。
- プロジェクトは1人のユーザーに紐づき、他のユーザーと共有したり、スレッドの記録を共有したりする機能はまだない。
- スレッドはクラウドセッションとして動くため、手元のマシンからしかアクセスできないローカルのデータベースや社内VPN内のAPIなどを使う作業には向かない。
- コードを扱うプロジェクトでは、GitHub(github.com)上のリポジトリで、Claude GitHub Appがインストールされていることが前提になる。GitHub Enterprise Server・GitLab・Bitbucketには対応していない。
- 新規スレッドは1日あたり200件までという上限があり、プロジェクトの利用量は通常のClaude Codeセッションと同じプラン上限を消費する。
よくある質問
Q. 今まで使っていたProjects(チャットやCoworkのプロジェクト)はどうなりますか。 A. 従来のProjectsはそのまま動作を続ける。公式ドキュメントでは「刷新版の展開が届くまで、今まで通り動く」とされている。
Q. 無料プランでも使えますか。 A. 参照した公式情報では、対象はPro・Maxプランと明記されており、Team・Enterpriseはまだ対応していない。無料プランについての言及は確認できなかった。
Q. スレッドはどこで実行されますか。 A. 各スレッドはクラウドセッション、つまりClaude Codeが手元のマシンではなくクラウド上で動く仕組みとして実行される。ローカルのマシンでしか動かないツールを使う作業は、この仕組みでは扱えない。
Q. ベータをすぐに使えますか。 A. 対象は、クラウドセッションを使ったことがあり、claude.aiのチャットやCoworkに既存のプロジェクトがないPro・Maxユーザーから順次拡大している。サイドバーにProjectsが表示されない場合は、waitlistに登録して案内を待つ形になる。
まとめ
- Anthropicは2026年9月17日、Claude Codeの「Projects」を、フォルダ管理からClaudeが会話の中で複数のスレッド(クラウドセッション)を指揮する仕組みに刷新した。
- 対象は現時点でPro・Maxプランの一部ユーザーで、Team・Enterpriseはまだ非対応。今後数週間かけて対象を広げ、チャット・Coworkを含む全Claudeへも順次展開される予定。
- ベータ版のため組織レベルの管理機能がなく、共有機能もまだない。GitHub連携や1日あたりのスレッド数上限など、利用前に確認すべき制約もある。
自分の契約プランでProjectsが使えるかどうかは、claude.ai/codeのサイドバーで確認し、表示されない場合は公式のwaitlistに登録して展開を待つとよい。